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憧れ

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 さきがけの機関車。
廃車決裁された後に、機関区の担当者が本社には解体したことにしてクラの隅に隠しておいたという噂があったもの。
夢のある話。
 だけど、何せこの巨体、置いてあれば目につくし隠し通せると思ったんだろうか?
バレたらただでは済まないことだし。
そんな根も葉もないミステリアスな話が隠されている機関車。
それがイベントの日に、再塗装されてお召し装備までされて表に出てきた。
 その日。
みんなに写してもらって幸せだ。
 遠い時代を見つめて。
波乱に満ちた生きざまだったが生きてきてよかったんだね。

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いつか来た道

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 暑い日はそれほど続かず、今年の夏が過ぎた。
そんなものだから夏の日差しを待ち望んで、雲が切れると線路端に急ぐ。
撮れるものなら何でもよくて。
 それでもフィールドに出て、列車を待っているといろんな思いにとらわれる。
偉大なこの幹線もすっかり間合いが開いて、次の列車が待ち遠しい。
 ここを通り過ぎた数々の名列車。
熱い時代だったな。
もうあの日々は帰らない。
 東北の夏には少し哀しさがある。
曲がりくねった道を学校に通ったような。
そんなことがあったんだろうか。

寝台列車

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 時代を語り、そして消えていく列車。
寝台列車。
車両はお下がりでもスリーストライプがその誇り。
シックな装いが夜を駈けてきた。
牽くのはこれもベテランの赤い機関車。
 夜が明けて終着駅が近くなった。

独眼竜、駆ける

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 雲の流れが速い。
実は今も乱世。
人馬が戦場に急ぐ。
仙台から大崎、最上へ。
天下取りを目指した独眼竜の隻眼が周囲を威圧。
武者たちの息遣いが聞こえるようだ。
その存在感が見る者を魅了する。

幻灯

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 虫の声が高い。
列車を見送ったのか、待っているのか。
どこにでもあるような駅だけど。
夜を迎えて時の流れがゆっくりになってくる。
 さっき駅を出た電車の音が遠くから聞こえてきた。

DEPARTURE

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 小さな駅だけど、電車が着くたびに何人か降りて通りを歩いて行く。
一日中電車が行ったり来たり。
そんなことをずっと繰り返している。
 ただ、ビジターにはわからないだけで乗客それぞれに想いがある。
それを一日分積み重ねた夜の情景。
 光の束がきれい。

ARRIVAL

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 夜の駅に電車が入ってくる。
こんな世界がある。
光がクロスする。
人知れずこんな場面が夜ごと繰り返される。
出会えて楽しい。